福井県済生会病院は、病院理念である「患者さんの立場で考える」という価値観を共有し、済生の心を実践する、地域の一員として信頼される病院、地域医療・がん医療・急性期医療・予防医療をリードする病院、変革してゆく病院、ともに学び、活力溢れる病院との基本方針の下、3ヵ年ビジョンである「日本一の地域医療支援システムを構築する」(4疾患5事業:がん、脳卒中、心筋梗塞、糖尿病と救急医療、災害時における医療、へきち医療、周産期医療、小児救急医療を含む小児医療)を目指し、活動を展開されています。
これまで、改善活動、病院機能評価、病院BSC等の経営革新のツールを、独自の改善ツールとしてSQM活動にまとめられる中で、さらに、病院のあり方を、経営という視点で「経営品質向上プログラム」を活用して、改善・革新活動を進めています。
質の高いがん診療を追求し、地域に選ばれる医療、予防医療、安全な医療を確立することにより、「日本一の地域医療支援システムを構築する」を目指した特色ある病院に向けての改善・革新活動が展開され、高い職員満足と高い患者満足など、随所に業界の模範となる取組みや結果が出ており、「知事賞」と評価しました。
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医師と一体となった医療サービス提供プロセスの革新と独自のマネジメント・ツール『SQM』による組織能力向上などを通じた「チーム医療」のもとで、全国比較で高水準の「入院・外来の顧客満足度」を実現
患者を中心に、医師・看護師などの専門職が一体となって治療計画を立てる「クリニカルパス」を、地域競合病院に先んじて導入し、診療サービス提供プロセスの標準化、生産性と医療過誤・誤診の防止、コストの削減、職員のプロ意識の向上など垣根を越えた取り組みによる複合的な成果を生み出すといった、医療サービス提供プロセスの革新を実現している。また、これらを実現するため、GEに学んだワークアウト研修(一種の小集団による改善活動)と組織横断型プロジェクト編成、革新の中核人材となる現場リーダーの育成などの診療現場の組織能力育成や、独自のマネジメント・ツールとしての「SQM」による日常のマネジメントの定着を通じた「チーム医療」のもとで、入院、外来の双方の「病院満足度ポイント」において、全国比較で高い水準の満足度を実現している。
※「SQM」とは=病院の目指す方向へ、バランスよく、効率的且つ継続性を持ち進むシステム。目標の実行と評価は、ISO9001とBSCとシックスシグマで行い、職員が目標に向かい対話をすることで、様々な「気づき」を提供している。
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地域医療における役割の認識と地域において選ばれる病院づくり
地域医療の方向性とニーズを踏まえ、医療設備の充実と環境の整備、医療技術の先進性を維持するとともに、地域における中核的な役割を果たすため、地域連携室を置き、「院外誌による理念や方向性の理解・共有」「ニーズの把握」、「地域の連携医とそれぞれの役割分担や病院の特徴と戦略・設備などを共有するため、講習会や勉強会の開放」、が目指されている。また、アンケートにおいて、常にニーズ・要望が把握され、改善がなされる仕組みが整備されている。さらに、地域連携室の職員が連携医を訪問すると共に、連携医のスタッフとも飲みニケーションが実施され、face to faceのコミュニケーションがとられており、また、栄養士の訪問指導協力や認定看護師の指導協力などもなされている。これらの活動のもとで、患者さんの「紹介率」、「逆紹介率」といった地域医療支援病院で求められる水準において、達成要件を高く上回る水準を納めている。
※(注)紹介率とは=((紹介患者の数+救急患者の数)/初診患者の数×100)達成要件40%以上
逆紹介率とは=(逆紹介患者の数/初診患者の数×100)達成要件60%以上
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価値観の共有・行動の実践における改善のしくみにおけるリーダーシップ
病院の職員全員で共有する価値観を「患者さんの立場で考える」とし、職員の理解と浸透を図るために、病院長自ら医療サービス提供の現場に赴き、職員の声を吸い上げ、価値観の実践を阻む組織・部門および職種間の壁を取り除き、職員の意識の変革と連携を促進する組織風土の醸成においてすぐれたリーダーシップを発揮している。また、そのことを感じ取れる環境づくりとして、ワールド・カフェなどの場を設定し話し合える機会を提供するとともに、話し合いに必要なダイアログスキルや問題解決スキルの教育がなされており、その教育者の教育も行なわれている。さらに、日常や各問題解決段階、マネジメントレビューなどにおいて確認が行なわれ、職員アンケート結果で「自分がこの病院にとって必要な人材だという手ごたえを感じる」項目の改善がなされている。
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戦略の理解浸透と設備の充実とアウトプット指標の連動
「日本一の地域医療支援システムを構築する」を目指した特色ある病院に向けて、戦略領域(4疾病5事業:がん、脳卒中、心筋梗塞、糖尿病と救急医療)が明確に組織内外に示され、関連設備の充実が図られ、各インプット指標の結果とアウトプット指標の結果、アウトカム指標の結果が連動して向上している。上記主要プロセスの結果である職員満足の結果と患者満足の結果とプロセスの結果、がん診療での済生会ブランドを高めるプロセス指標、新規がん入院患者数、がん手術件数などが向上しており、外来延べ患者数・病床あたり入院延べ患者数の推移において、同地区での病床あたりの外来患者数はトップであり、地域医療支援病院紹介率・逆紹介率において、一年を通じて紹介率ほぼ50%以上、逆紹介率は60%以上をキープしており目標を達成している。これらの結果が連動して、昨今の医療経済環境の中で、10%以上の無料・低額診療を実施した後でも、赤字を脱却した財務状態が示されている。
※(注)病床あたり患者数とは=( 外来患者数/病床数 )
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